アニメのフォーマット 第16回|人間には役割がある。【6/n】
坂梨:
でもやっぱ一部それってありますよね。
アニメでも、テレビドラマでも、何でもいいんですけど。
やっぱ主役って物語を面白くするためだからそりゃ当然なんですけど、
ありますよね。フォーマットが。
今は結構多様化していると思うんですけど。
なんかそういう切り口もなんか1個あるなっていうのが、なんか思いますね。
クリリン主人公でもいいんじゃないかっていう。
芦名:
あぁスピンオフ系ね。
坂梨:
そうそう。
芦名:
じゃあもしクリリンを主人公、
僕ドラゴンボール実は見たことないからわかんないんだけど(笑)
坂梨:
じゃあ違うのに変えましょうよ。
吉岡:
何だろう。スラムダンクは?
芦名:
いやだからそれこそ、それがのび太君。
坂梨:
のび太君?あぁ。
芦名:
本来ドラえもんが主人公なのに、のび太君が主人公みたいになって。
絶対なんか脇役で、何の能力もない奴が主人公で。ドラえもん。
吉岡:
はいはい。確かに。タイトルはドラえもんなのに。
芦名:
そう。
坂梨:
ドラえもん、そうっすね。でもなんかまぁ映画とかだとあれですよね。
吉岡:
うんうん。
坂梨:
のび太活躍するみたいな。
吉岡:
うん。
坂梨:
そうっすね。いやおっしゃる通りだな。
確かにほのぼの系ってそうっすね。
ちびまる子…まぁまる子ちゃんは結構あれか。あと何。クレヨンしんちゃんとか。
吉岡:
うん。
芦名:
だからそのヒーローものかどうかで変わってくるよね。
坂梨:
それが、そうっすね。だから憧れる存在としてのび太はいないし。
吉岡:
うんうん。
芦名:
なんか成し遂げる系なのか。大体男の子が好きなのってスラムダンクとかさ、
ドラゴンボールとかさ、大体成し遂げる系じゃん。
吉岡:
ワンピースとかね。
芦名:
ワンピースとか。で、大体そいつは最初何の能力もないっていう。
で、何ならワンピースだったらもうそもそも泳げないとか。
その最大のハンディキャップがある、みたいな。
坂梨:
うんうん。
芦名:
のび太君もそうかもしれないし。
で、夢しか語らない、みたいな。
海賊王に俺はなる、しか言ってないっていう。
でも勇気だけはめちゃめちゃあるみたいな。
吉岡:
はいはい。
芦名:
でも逆に勇気以外ない、みたいな。なぜか仲間がついてくる、みたいな。
で、なんか逆境に陥った時に、一番大事なものは捨てない、みたいな(笑)なんか大体。
吉岡:
そうっすね!
芦名:
そう。
坂梨:
一番大事な物は捨てない(笑)
吉岡:
美学があってね。
芦名:
そう。で、大体どこかのタイミングで恩師の回想シーンがある、みたいな(笑)
吉岡:
ハハハ!
坂梨:
どこかで奇跡が起きる。
芦名:
そうそう。大体その漫画のキーファクターみたいなのが決まってる気もするけどね。
坂梨:
やっぱ見てて面白いんでしょうね、それが。売れるんでしょうね。
そうだな。でもやっぱそうだよなぁ。
でもそれもやっぱ脈を打つっていう所になるのは、
結構あの、関連性があるような気がしてて。
芦名:
うん。
坂梨:
なんかそのコンテンツとかって、
やっぱり自分の日常じゃない非日常を疑似体験できるものかなって思った時に。
芦名:
うん。そうそう。
坂梨:
なんか脈を打つじゃないですか。当たり前ですけど非日常って。
芦名:
うん。
坂梨:
コンテンツが人を魅了するのってそういう文脈も確かにそれはあるなっていうのを思いましたね。
だから結構ほのぼの系とかにはもうすごい刺激を受けちゃってるじゃないですか、
今なんか。だからほのぼの系とか見てても、なんか脈打たないから。
芦名:
確かにコジコジとか見ててもなんか(笑)
吉岡:
コジコジが懐かしい。コジコジ(笑)
坂梨:
それは好き嫌いではなくて、そうっすね。
好き嫌いはあると思うんですけど。興奮はしないというか。
今まで求めてた非日常ってそこに、まぁコジコジはあるけど。何だろうな。
そういうのはありますよね。
芦名:
非日常感ねぇ…。
坂梨:
うん。を、疑似体験する。疑似体験させるっていうのがやっぱ、コンテンツは超重要だなと思いますけどね。
芦名:
だから僕がやってる講演とかもそうですよね。
それとかも、なんか、うわ!リアル。あぁ!でかい、ちょっと。
声もでかい、みたいなのが(笑)
吉岡:
ハハハ。
芦名:
なんかあんまり多分普通の人達からしたら見たことないというか。
坂梨:
うん。いやぁそうっすね。
で、その人が結構等身大のことを語ってくれて、
まぁ夢を語り、等身大のことを語ってくれて、
で、あとは例えば、とかで置き換えてくれると、すごいこう自分も自己投影できるし。
それでなんか非日常を体験したような気になるっていう。
芦名:
で、皆かめはめ波を打った気になって帰るっていう。
坂梨:
そうそう。
吉岡:
ハハハ。